｢蛇にﾋﾟｱｽ｣

私の大好きな金原ひとみさんのデビュー作「蛇にピアス」が映画化になります。
監督はこれまた私の大好きな蜷川幸雄さんです。
主演･ルイ役になんと19歳（超ﾘｱﾙな年齢…私と1個しか違わないのに･･･）の吉高由里子さん、アマ役に高良健吾さん、シバさん役にARATAさんが決定しています。
キャスト、結構、とういうか、かなりいいセンスだと思う。
個人的にすげぇいい映画になるんじゃないかと思います。
すごく楽しみです。
因みに2008年公開予定です。
Yahooニュース（シネマトゥデイ）

目の前にある問題や壁と闘うのに必死で、周りなんて見ていなかった。だから失った。僕は大切なものを失いかけている。今ならまだ、取り戻せるのかな。でも僕は、その術を知らない。無理矢理こちらを向かせて話合おうなんて言ったところで、彼女はそれを難なく拒否できるのだから。僕は今何をするのが正解なのか、分からない。分からないし、分かりたくも、ない。その答が分かれば僕はきっとそれを実行するだろうから。そして彼女を傷つけるだろうから。僕は誰の事も傷つけたくはないけれど、知らない内に沢山の人の事を傷つけている。知っている。分かっている。また、僕は信じる人の信用を、僕の何気ない言葉や行動で失ってきた。だけど今また僕は、それと同じ過ちをおかそうとしているのだ。否、もうおかしているのかもしれない。もしかしたら、僕は、それと同じように彼女の事を幻滅させたのかもしれない。理解のない、僕の言葉で。彼女には、きっと、それがどういう事なのか、理解できたのだろう。それは、「無理解」という結果。それは、僕が彼女を想っていない証拠。それは、彼女にとって世界の終わりのような残酷で鋭利なナイフだった。そこまで分かるのに、今僕は自分のすべき事が分からない。もう一度チャンスを貰っても、僕が謝っても、それは僕の都合。彼女が傷つくだけの、僕の自己満足。なら、どうすればいいの？僕は彼女を取り戻せるの？この気持ちは彼女に届くの？不穏が続く。不安が襲う。彼女は僕に、愛想をつかしたのかな。彼女は僕を、消し去りたいのかな。もう面倒なのかな。もう五月蝿いのかな。そう、だとしたら、僕は彼女の隣から、離れるのが一番いいのかな。それとももう一度、彼女と向き合うべきなのかな。
何が何だかもう分からないよ